令和5年9月25日(月)14:00から、ユマニテクプラザにて、NEDO・ムーンショット型研究開発事業「機能改良による高速CO2固定大型藻類の創出とその利活用技術の開発」の四日市市での実証試験に関する第1回委員会が開催されました。(参加者:35名)

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公募した「ムーンショット型研究開発事業/2050 年までに、地球環境再生に向けた持続可能な資源循環を実現」において、「機能改良による高速 CO2 固定大型藻類の創出とその利活用技術の開発」事業が採択されました。
本事業は、京都大学の植田 充美 特任教授をプロジェクトマネージャーとし、京都大学、京都工芸繊維大学、関西化学機械株式会社および Green Earth Institute 株式会社、三重大学で推進しています。
また、四日市港での海藻養殖の実証試験は三重大学海藻バイオリファイナリー研究センター(センター長は生物資源学研究科・柴田 敏行 准教授)を中心に協力機関のご支援を得て実施いたします。
委員会冒頭、NEDO・ムーンショット型研究開発事業推進室長の吉田 朋央 氏、三重県新産業振興課ものづくり推進班長の清水 照治 氏、四日市市商工農水部工業振興課長の釜瀬 俊之 氏の3名より、開会の挨拶として、実際の港湾、四日市港を活用した実証試験の実施とその成果への期待が寄せられ、最新の研究成果を産業へ展開し、全ての機関において大命題であるカーボンニュートラルを実現するための産官学の連携強化の意向が再確認されました。
その後、以下の4つの講演が行われました。

 

〇京都大学高等研究院/産学連携本部 特任教授 植田 充美 氏

「地球温暖化因の大気で上昇中の CO2を抑制するには、海洋をもっと見つめて―カーボンニュートラルは水の惑星の命題」

 

〇京都工芸繊維大学 分子化学系 教授 黒田 浩一 氏

「大型藻類由来多糖類からバイオエタノールを生産するア―ミング酵母の構築」

 

〇Green Earth Institute 代表取締役 CEO 伊原 智人 氏

「バイオエタノールからの SAF(持続可能な航空燃料)生産」

 

〇三重大学海藻バイオリファイナリー研究センター長 柴田 敏行 氏

「四日市港での海藻養殖の実証試験」

講演後は、名刺交換会(情報交換会)が行われ、限られた時間ではありましたが活発に意見交換されました。


名刺交換会の様子

また、委員会の終盤では、植田 充美 氏による「四日市港カーボンニュートラル計画宣言」が行われ、今後の実証実験の計画について説明がありました。

委員会の最後には京都大学産官学連携本部フェローの野村 剛 氏から、「社会実装に至るには多くの時間と皆様の協力が不可欠、引き続き支援をお願いしたい」と閉会のご挨拶があり、第一回委員会は閉会となりました。